フリッツ親父ことフリードリヒ2世が青年時代を過ごしたラインスベルク城(Schloss Rheinsberg)を見学してきました。
ラインスベルクはブランデンブルグ州にあり、ベルリンの中心から電車で約2時間離れたところにあります。
中世(1566年)のラインスベルク城はブレードー家(貴族)の水城でした。
30年戦争でだいぶ破壊され、1734年にフリードリヒ・ヴィルヘルム1世のところに渡り、王は当時はまだ王子であったフリッツにこのお城を提供しました。
フリッツと妻のエリーザベト・クリスティーネは1736年にラインスベルク城に引っ越したそうです。
ラインスベルクはフリードリヒ2世が住んでいた歴史を誇りに思っているのか、町はフリードリヒの名前がついているお店が多いです。
私も最初はフリッツ親父が目当てでこの町を訪れました。
しかし。
お城の中のツアーは当時まだ若き王子だったフリッツについてはそこまで触れてくれません。どちらかというと、お城にフリードリヒより長く住んでいた弟のハインリヒの情報がたくさん得ることができます。
とりあえず、ラインスベルク城の中を紹介したいと思います。
2016年は再開館25周年記念に特別展もやっていました。
ラインスベルク城は、実はハインリヒの死後にほとんどの家具が売られたため、すでに19世紀の時点でお城の中はガラガラでした。そして、お城は第二次世界大戦後は東ドイツ政府に収用され、ドイツが1990年に再統一するまでは糖尿病患者のための病院として使われていました。25年前にようやく18世紀時代の家具を少しずつ取り戻し、修復工事を行ったため、いま現在でも他のお城と比べて中は少し寂しい感じがしますが、内装はとても綺麗です。
よくよく見るとジャポネスクな陶器が
ロシアのエカテリーナからの贈り物(一部屋分の絨毯が現在3枚しか残っていない)
フリードリヒ2世は密かに同性愛者だったのではないかと囁かれていますが、ハインリヒに関しては同性愛者だったことは間違いないそうで、妻と別居することが決まったときは「ようやく自由が手に入った!」と呟いたそうです。
修復がまた終わっていない部屋もあります
窓から湖が見える部屋は若き頃のフリードリヒ2世が書斎として使っていた部屋だそうです。
まるで洞窟のような部屋もとても魅力的でした。
外はこんな感じです
ラインスベルク城内にはクルト・トゥホルスキー文学博物館もあります。
トゥルホルスキーは1912年にラインスベルクが舞台の恋愛小説を出版し、作品は1967年に映画化されました。
映画のトレーラーはこちらで視聴できます:
この映画では主人公はラインスベルク城を案内されるのですが「こちらがフリードリヒ2世のベッドでございます」というシーンで「え??そんなのなかったぞ?」とラインスベルク城を訪れたひとなら誰もが「何かがおかしい…」と気づくこの映画。実当時のラインスベルク城はボロボロすぎて撮影許可が下りなかったため、ほとんどはブレーメン付近で撮影されたそうです。
フリッツ親父が「人生で一番幸せなひと時」を過ごした小さなお城。
ベルリンから日帰りで行ける距離なので、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
2017年4月〜10月は「貝殻のサロン」にて特別展があるそうです。
開館時間:
11月〜3月:10〜17時
4月〜10月:10〜18時
※月曜は休館日です。
入場料:8ユーロ(学生6ユーロ)
トゥルホルスキー文学博物館とのコンビチケット:10ユーロ(学生7ユーロ)
撮影許可:3ユーロ
https://www.spsg.de/en/palaces-gardens/object/schloss-rheinsberg/